← Portal / Offerings / 連産品プロセス需給バランシング
Internal — 社内ナレッジパック
Offering #01 — Process Industry / Continuous Plant

連産品プロセス需給バランシング

化学・素材メーカーの連産品プロセスにおいて、各プラントの稼働率変動が下流タンク在庫・需給逼迫にどう影響するかを 数時間先まで予測 し、部門横断の意思決定を 「ベテランの肌感」から「言語化された根拠」へ 変える。

業界 化学/素材/製鉄/製紙
部門 工場DX/生産企画/生産管理
narrow wedge 在庫・生産調整・需給
フェーズ v0.1 — 接点形成段階
動くToBeデモ画面を見る FORMULA UI MOCKUP

このオファをいつ・誰に当てるか

典型顧客像

  • 化学・素材・製鉄・製紙メーカーの工場サイト
  • 連続プロセスかつ 連産品(複数製品が固定比率で同時生産)
  • 中間品の在庫バッファが極めて小さい(タンク1日分未満)
  • パイプラインで顧客と直結している
  • 本社DX組織と工場現場の橋渡し役(窓口)が存在

業務痛シグナル — このフレーズが出たら当てる

  • 「連産品で生産比率が固定で、片方だけ調整できない」
  • 「中間品のタンク在庫が1日分もない」
  • 「上流と下流の調整で日々喧々諤々の会議をしている」
  • 「電気的計測器はあるのに目視のほうが信頼されている」
  • 「N時間後の予測はできるはずだが、できていない」
  • 「ファクター多すぎて『そんなの無理』と言われる」
  • 「ベテラン退職で属人化リスクが高い」

業務状態の変化(Before / After)

機能ではなく、意思決定と業務状態がどう変わるか で表現する。営業時はこの変化を主役に置く。

Before — 現状の業務状態

  • 部門ごとに自部門を守る部分最適
  • 現時点のスナップショットしか見えない
  • ベテランの肌感に依存した判断
  • 調整が日々の喧々諤々会議で行われる
  • 需給逼迫が起きてから対応する
  • 受注変動への対応が遅い/顧客への納期回答が後手

After — Formula導入後の業務状態

  • 全プラント連動で数時間先まで予測される
  • 需給逼迫の "前" に打ち手を選べる
  • 意思決定の根拠が言語化・共有される
  • 部門横断のトレードオフが議論可能になる
  • 余裕運転が減り、エネルギー・原料が節約される
  • 顧客への納期回答精度が上がる

Formulaでどう解決するか

既存システムを リプレイスしない。Formulaは「文脈の実装層」として上に乗り、既存資産を活かしながら意思決定の質を変える。

既存システム(DCS/ヒストリアン/ERP)はそのまま、データだけ連携

制御系には触らない。ヒストリアン経由で読み取り専用接続。お客様が長年育ててきた現行資産を一切壊さない。

ドメインモデリング ──「文脈の実装」

プラント・流量・生産比率・原料・製品・顧客需要を、お客様の業務言語で意味付けされたデータモデルに落とす。FDEが現場ヒアリングを行い、ドメイン知識をデータ構造として実装する。これがFormulaの本質。

物質収支ベースのシミュレーター

ML予測ではなく、まずは 物質収支に基づくルールベース でシミュレーターを実装。「電解出力をX%に下げた場合、塩素タンクは何時間後に何%になるか」を、業務担当者が説明できる仕組みで動かす。

意思決定UI ── 数字を「業務の言葉」で見せる

担当者が見るのは数式ではなく、「あと4時間でタンク満杯」「下流Aを止めると上流Bが2時間後に過剰生産」等のナラティブ。意思決定者の認知に合わせる。

narrow wedgeから段階展開

最初は1中間品の系統だけ(例:塩素1系統)→ 動くToBeで価値を実証 → 苛性ソーダ/水素/下流誘導品系へ横展開。一気に全プラント連動を狙わない。

想定される経済価値

案件化時にお客様と一緒にレンジを埋める。汎用ROI試算はせず、お客様の具体プロセスから逆算する。

直接的な価値

  • 余裕運転(過剰生産・過剰在庫)削減によるエネルギー・原料コスト
  • 需給逼迫時の機会損失削減(下流顧客への供給維持)
  • 調整会議工数の削減

間接的な価値

  • 顧客への納期回答精度の向上 → 顧客満足度・継続取引
  • ベテラン退職リスクの緩和(暗黙知の言語化)
  • 部門横断の意思決定文化の醸成
  • 他プラント・他工場への横展開ベース

初回商談で聞くべきこと

最初の3〜5分で以下を聞き出せれば、このオファが当たるかどうかが判断できる。質問は 業務状態を聞く形 で。「製品紹介してもいいですか」とは絶対に言わない(D00 2026-04-08)。

連産品ですか? 生産比率は固定ですか?
「固定で動かせない」と返ってきたら、このオファのコア条件が成立。
主要中間品のタンク在庫は何日分ありますか?
「1日未満」「数時間」と返ってきたら、緊張度の高い意思決定が日常的に発生している証拠。最重要シグナル。
上流と下流の生産調整は、誰がどの頻度で行っていますか?
「日次/時次の会議」「特定の担当者の経験で」と返ってきたら、暗黙知の依存度が高い。
N時間後のタンク容量や生産量を予測する仕組みは現状ありますか?
「ない/できるはずだができていない」と返ってきたら、Formulaが直接当たる空白がある。
データはあるが活用しきれていない感覚はありますか?
「ある」と即答されたら、文脈の実装(Formulaの本質)が刺さる。
この問題について、社内ですでに同じ問題意識を持っている方は何名くらいいますか?
少数 or ゼロなら「ひよっこフェーズ」。いますぐ受注ではなく、社内仲間作りを支援するモードに切り替える。

禁句 — このオファでは絶対に言わない

  • 「うちの製品を導入しませんか」
  • 「DCSをリプレイスしましょう」
  • 「AIで全部解決します」
  • 「機械学習で需要予測します」(最初は物質収支から)
  • 「全プラントを一気に連動させましょう」(narrow wedgeから)

想定される反論と切り返し

ファクターが多すぎて、そんなのできるわけない
全変数のモデル化を狙わず、意思決定に必要な3〜5変数だけ 抽出する。最初は1中間品の物質収支シミュレーターから。「全部やる」のではなく「いま喧々諤々している1つの判断」を支援する道具として始める。
文化的に、目視での確認じゃないと信用されない
電気計測値と目視値を 同じ画面に並べて 表示する。乖離が見えるようになると、徐々に文化が変わっていく。文化に正面から戦わず、データで自然に変える。
DCSや制御系には触らないでほしい
触らない。ヒストリアン経由・読み取り専用 で接続する。安全系・制御系には一切手を入れない。これは契約段階で明示する。
社内に同じ問題意識を持っている人がいない
資料での説得より 動くToBeを「種」として渡す。1枚のシミュレーター画面(モック)が、10ページのスライドより仲間作りに効く。窓口担当者が社内で見せて回れる「動く道具」を作るところから始める。
SAPがあるので、新しいシステムは入れたくない
SAPは残す。Formulaは SAPの上に乗る文脈実装層 として動く。SAPからデータを読み、業務意思決定の言葉に変換するだけ。SAPの中身も、運用も変えない。
そもそも、ベテランの判断より精度が出るのか
最初は出ない可能性がある。だから「ベテランの判断を置き換える」ではなく、「ベテランの判断を補助・記録・共有する」 道具として位置づける。ベテラン退職時に消える知識を、システムに残せる構造にする方が長期価値が大きい。

標準スコープと、別途見積りになるもの

標準スコープに含む

  • 業務ヒアリング・ドメインモデリング
  • データモデル設計(連産品の物質収支構造)
  • ヒストリアン/ERPからのデータ連携(読み取り専用)
  • 物質収支ベースのシミュレーター実装
  • 意思決定UI(業務担当者向け)
  • 初期1系統の動くToBe
  • 運用基盤(Formula標準)

別途見積り

  • DCS/制御系との直接接続(推奨しない)
  • 安全系との連携
  • 機械学習による需要予測モデル
  • センサー新設・物理的な計測の追加
  • 社内向けユーザー教育プログラム
  • 2系統目以降の横展開(同オファ・別案件として再見積り)

なぜこのオファがPortXで勝てるか

A00 §7「narrow wedge」のど真ん中

「在庫」「生産調整」「需給調整が属人的で変動に弱い」をすべて含む。会社の勝ち筋に最も近いオファ。

顧客の課題認識とFormulaの強みが完全一致

顧客自身が「数学は難しくない、データ統合と文化が難しい」と認識している。Formulaの本質である「文脈の実装(ドメインモデリング)」と直接接続する。技術ではなく、構造で勝てる。

「動くToBe」が極めて作りやすい

1中間品のタンクシミュレーター画面1枚で、顧客は「自分の問題が解ける」と即座に理解する。営業段階で動くToBeを見せる戦術(A00 §8.3)と最も相性が良い。

複利化の起点になる

連産品プロセスを持つ業界は化学・素材・製鉄・製紙など複数。1社で深く作り込めば、ほぼそのまま横展開できるテンプレになる。A00 §8.5「複利化」を最も体現する候補。

「便利機能」ではなく「競争優位の実装」

連産品の需給逼迫時の意思決定品質は、その会社の収益性そのもの。A00 §5.3「競争優位そのものを実装する」と直結する。

参照接点

案件化・進行に応じて追記していく。匿名化を徹底すること。

2026-04 / 化学
ある化学メーカーの工場DX推進担当者と初回商談。ケミカルチェーン(電気分解→塩素・苛性ソーダ・水素→下流誘導品)の連動シミュレーションが業務課題として明示された。社内コンセンサスは未形成(窓口担当者が仲間作りフェーズ)。 接点形成
追記予定
案件進捗に応じて追記。

このパックの更新ルール

本ページは社内向けナレッジパックです。@portx.team 内のみで参照・編集してください。
顧客固有情報は匿名化しています。ナレッジは案件のたびに追記して複利化させます。
Confidential — PortX, Inc. · v0.1 · 2026-04